ネパール通信

ネパールでのボランティア活動報告を通して、生きた現地情報をお伝えします。

一年を省みる

8月11日(水)天気:曇りのち快晴 気温:22℃ 湿度:62%

一時帰国(9月4日関空着)を前にこの一年を振り返り、来年か
らの活動の糧になれば幸いである。

☆支援活動
全体として「労多くして効果少なし」の結果であった。
こんな年も、仕方の無いことと考えている。
昨年10月からスタートした、トゥロパカル村での活動を総括す
る。
まず、以前のラムチェ村に比べて「行き来が極めて困難」な場
所であったが、
18人の子供たちを学校に通ってもらえた事は評価したい。

学費・制服・かばん・スリッパ・ノートや鉛筆などの配布を終え、
4月から自立に向けた活動を始めたが、一体何をして(どんな
仕事で現金収入を得るのか?)自立するのかが全く見えてこ
ない中での活動であった。

これは村毎に向いた仕事が異なるため、各村ごとに仕事を探
らなければならないのが辛い。
毎回(述べ9回往復)、父兄との話し合いや先生との話し合い
をするも、結論は出ず、ずるずると2ヶ月が経過してしまった。
この時、支援する子供を増やす事も考えたが、容易ではあるが
負担が増える事となるため断念し、自立への道を探る事とした。
これが本来の目的でもある「自立支援」だからである。

さらに、学校からの要請によりトイレの新設を含めた学校の修
理作業は、最初考えた予算をかなりオーバーしてしまい、予備
費を使う事となったのは反省材料としたい。
以前学校建設をやってきたが、ネパール人に依頼するだけで
自分の手で作ってきたわけではなかった。
今回も同様で、村人に依頼してきただけであったため、余分な
材料や備品を購入され、あげくには余った備品を持っていかれ
てしまった。
これも9回ほど通った結果、見えたのである。(正直疲れる)

もし、1ヶ月で日本に帰ってしまえば、これも見えない。
殆どのボランティアがそうである。
我が家の建設でも同様であったが、まだ目は届くので被害は少
なかった。
でもトゥロパカル村では長期滞在が出来ず、任せるしか方法が
なかった。
この学校建設には大いに反省すべき事があり、以降こうした支
援は避けた方がよいと考えている。
なぜなら、管理者が私一人では所詮無理な話である。
日本には信用と言う言葉があるが、ここには全く無い。
全てが「すきあらば盗む」の考えであり、「信頼は今日の糧」に
はならないため、無視されている。
我が家の建設では殆どの材料や備品は、自分で購入してきた
から、その値段が分かる。
それでも多くの備品が無くなった。
雨季を迎えたこの時期、マオイストの抵抗もあり、村への行き来
する道が極めて困難な状況になったため、一時引き上げる事と
して村人に宿題(何をして現金収入を得るのか?)を残して来た。
しかし、「自立」に対する人々の考え方は「常に言って聞かせなけ
れば、常に見張っていなければ」元に戻ってしまう。
マオイストの事はここでは割愛したい。
なぜなら政治活動の範囲であり、我々には手の出せない部分で
あるばかりか、危険な部分でもある。
ではなぜ危険を承知で、マオイストの居る山村の支援をするのか?
街にはおおくのお金持ちの学校があり、国民の95%が山村での
生活を余儀なくされている事に加え、大きな組織(ユニセフ・JAIC)
は活動する人の安全のため山奥には入らず街の中での活動にと
どめているからである。
マイティーネパールと言う女性の自立促進を目的とした組織は別
である。
この組織はネパール人女性が立ち上げた、ユニセフと同じくらい
大きな国際的組織でマオイストも手が出せないため、山奥での活
動が出来る。
しかし数多くある山村の全てに、手が回らないのが現実である。
マオイストには多くのボランテゥアが泣かされているのも事実なた
め、後日この被害実態をお知らせする機会を設けたい。

☆「銀杏旅館」の建設状況
一方、我が家「銀杏旅館」の建設であるが、足掛け2年の月日を
掛けてやっと住める状態になった。
まだ、客室の電気配線が残っているが10月以降の仕事となる。
リビングもテーブルと椅子は設置したが、カウンターと鏡も10月
以降となる。
この間にも多くのボランティアをしている方々(延べ20人)を迎え、
「銀杏旅館」を満喫してもらえた事は「ボランティアをする方々の
情報拠点」を目的とする私にとって素晴らしい事であった。

特記事項:先日(8月3日)総理大臣の選挙が実施されるは
ずであったが、マオイストの抵抗で選挙が中止となり、また
また振り出しに戻る。

ネパールの習慣:中国ではオリンピックの開催前に
市民に対し、路上に「唾を吐くな!」との政府命令が
出て、何時もと違う中国になったが、市民にすれば
「なぜ?」の疑問を拭えないのも事実である。
ここネパールでは老若男女を問わず「唾を吐く」。
困った問題である。なぜならタクシーにも乗った事が
ない山岳民族ではバスであろうがタクシーであろう
が同じで、唾を吐くからである。
現在ミナを特訓中である。
我が家では「唾を吐くな!」と言ってある。
洗面所でならOKである。
まだまだ特訓が必要で、頭の痛い問題である。

添付写真は首都カトマンドウに昨年から出来たKFC
と日本のODAで改修中の道路(コテソール近郊)である。


では次回「ネパール通信」まで 



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  1. 2010/08/27(金) 20:54:23|
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プロフィール

筋田 雅則

Author:筋田 雅則
20代半ば、岐阜県山岳連盟の
カシミール遠征隊へ招聘
その帰り、初めてネパールへ立ち寄る。

その後、ネパールの同宿の山仲間と、
「学校づくり」を開始し約30建設
ネパール支援を何十年も繰り返し、
定年退職後、ネパールへ移住。

現在はカトマンドゥ在住、
ラムチェ村を中心にボランティア活動を行う。

ブログでは、ネパールでの
ボランティア活動報告を通して
生きた現地情報をお伝えしていきます。

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