ネパール通信

ネパールでのボランティア活動報告を通して、生きた現地情報をお伝えします。

「人の欲」ってなぜ無くならないのか?

3月20日(土)天気:快晴(星空)気温:19℃ 湿度:52%



雨季を前に田畑の作業が忙しい、ここネパールでは建築ラッシュでも

ある。

なぜなら、外国で稼いで来た人たちが作る家や、土地の値上がりの恩

恵を受けて田畑を売却した人たちが、こぞって家を作っている。

この為か、ここの金利も一考に下がる気配が無い。

しかし、基本的にここネパールで稼いだお金ではないため、使ってし

まえばそれで終わりである。

将来を見越して貯蓄する習慣は、ここにはない。

私が家を作りはじめてから、村の7軒(20軒の集落の内)の家が前

の家を壊して新たな家を作りはじめた。

田畑の仕事の他に家作りの仕事も、村人にとっては大切な現金収入の

道である。

さらに、「とうもろこし」を植える前には、それぞれが飼っている水

牛や山羊の肥やしを村全体の畑に運び込む作業が「大変な仕事」にも

関わらず、男性はその仕事をしない。(女性たちの共同作業である)

本題から少し逸脱したが、村の仕事を理解してもらうために記載した。



さて、極めて難しい課題であるが考えていただきたい。

「人の欲」とは「日本の仏教」で言う108つの煩悩であるが、特に

物欲(金欲)・食欲・性欲は108つ(または八万四千の煩悩)の内、

最も上位のものであろう。

食欲と性欲は年齢を重ねる毎に衰える?しかし「物欲:金欲」は全く

衰える事がない。

だから始末が悪い。

今年65歳になるが、まだまだ物欲から脱し切っていないばかりか、

むしろ強くなっていると感じている今日このごろである。

なぜなら、ここでの生活には慣れていない(結構不安)からである。

先日も、木工の機械(木の角を削る機械)をミナのお父さんが私に黙

って村人に貸したが、なぜ私に黙って貸すのか?と疑問を持ったが、

使った後で返してほしいと彼を訪ねたら、「使った後で、この機械は

壊れた」と言って返してきた。

「それは困るから治してほしい」と言ったら「明日、治しに行く」と

の事。

翌日、夕方彼が「治した」と言ってミナのお父さんに返しに来たが、

「100Rs掛かったから返してほしい」と言って帰って行った。

それをミナのお父さんから聞いた私は「ムカッ」と来て「なぜ私がお

金を払うのか?」とミナのお父さんに聞くと、「修理代のお金は彼が

払った」と言ってミナのお父さんまでもが私がお金を払うのが当然の

ような言い方であった。

この当たりが「考え方の違い」なのか?とまたまたネパールマインド

に悩まされる羽目になった我々の場合には「治してから返す」のが当

然なのだが、ここでは違う。

では、なぜだろう?

外国人は「お金持ち」だから?

今の私には分からない。

だから、「もう誰にも何も貸さない」と言ってミナのお父さんに伝え

たが、反対に「どうして?」とミナのお父さんから聞かれ返答に困っ

た。

後から思えば、「つまらない事で(わずか100Rs:120円)村人

から恨まれるような事をしては自分が不利」と考え、ミナのお父さん

に「また貸してほしいと言って来たら貸しあげて」と以前の考えを正

した。

万事がこんな具合で日々の生活が流れて行く。

この時にも「自分の損得勘定」が働いている事に気付いているが、こ

ればかりは慣れようがない。

慣れるのではなく、考え方を変えねばどうしようもないと知った。

なぜならライフラインの内、「最も大切な生活用水」は私の家を含め

て7軒の家が共同で使っている。

私の家だけは500ℓのタンクが水場にあり、午後8時以降、誰も使

わなくなった時に「満タン」にして家の屋上の1000ℓのタンクに

ポンプで送っている。(村人は水がめを使い、必要な時に汲みに来る)

この共同の生活用水は「垂れ流し」だから「深夜の貯水は問題がない」

と思っていたが、昼間には多くの村人がこの水場に来て、洗濯をした

り、行水をしたり、炊事用の水を汲みに来るが、500ℓのタンクが

一杯なのに自分たちは順番を待たなくてはならない。

この点で、「村人から不満の声が出てきたら大変である」と思ったか

らである。

彼らには500ℓや1000ℓのタンクを買うお金が無いから、(ち

なみに500ℓのタンクは5000Rs1000ℓのタンクは1万Rs)

順番を待つより方法が無い。

こんな事情もあり、「持っている機械」は貸す事にした。

今回は、私の「お粗末な」日常生活の中の一コマをさらけ出した形に

なったが、全ては「物欲:金欲」がこうした失敗を招いたと実感した。



こうした失敗はまだまだ続くであろう。

この歳になってもまだこれでは、情けないばかりである。



ネパールの習慣:道具に専用性はない。

以前にも少し触れたが、ここではキッチンで使う全ての食器から包丁・まな

板まで、何でも使う。

例えば「おわん」で髪を染める薬品を入れてみたり、包丁で大きな竹を切っ

てみたり、はたまた、皿類は砂や土、最後にはゴミ取りに使ったりと大変で

ある。

今まで使った事のない道具?だから使い方が分からないばかりではない。

何でも兼用してしまうここの習慣である。

一つひとつ教えていかねばならない。



添付写真はカトマンドウの街中で見かけた「魚売り」である。

ここでは、切る物を動かして切る。 我が家の水タンク。



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  1. 2010/03/20(土) 18:06:25|
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プロフィール

筋田 雅則

Author:筋田 雅則
20代半ば、岐阜県山岳連盟の
カシミール遠征隊へ招聘
その帰り、初めてネパールへ立ち寄る。

その後、ネパールの同宿の山仲間と、
「学校づくり」を開始し約30建設
ネパール支援を何十年も繰り返し、
定年退職後、ネパールへ移住。

現在はカトマンドゥ在住、
ラムチェ村を中心にボランティア活動を行う。

ブログでは、ネパールでの
ボランティア活動報告を通して
生きた現地情報をお伝えしていきます。

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