「ネパール通信」人生の「縁」と「タイミング」
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今回は、人が生きていく過程において遭遇する「縁」と「タイミング」について触れてみたい。
停電の無い毎日が「素晴らしい」と感じはじめている今日この頃であるが、
先日、カトマンドウのタメルにある「ちくさ茶房」において、ある日本の若者と出会った。
彼はインドからネパールに入国し、ここで仕事?をしながら2~3ヶ月を暮らしたいと話していた。
彼のやろうとしている仕事とは、「似顔絵」を画用紙に描いて販売すると言う、露天商のような仕事であった。
彼の「似顔絵」は半紙の大きさで500~1000ルピーと言う値段で
観光客に買ってもらおうとする商売で、「絵の勉強」の一つだそうである。
私も以前、バルセローナでデンマーク人の描く「似顔絵」を見たことがあったが、
僅か5分間ほどで「半紙大の似顔絵」を描いているのを延々1時間も眺めていたのを思いだした。
いわゆる漫画的「似顔絵」で、相手の特徴を見事に捕らえて僅かな時間で描いていた。
それを、「10ドル」で売っていたのである。
1時間ほどで5~6人が描いてもらっていて、結構な収入になっていたのを覚えていた。
彼らはそれが、旅費になり次の町へ移動するのある。
ここネパールにもイヤリングやブレスレットを作りながら売っている若者?も居るが、売れているとは思えない。
路地(道幅が1mも無い)の片隅に「ひっそり」と20点ほどの品物を並べて売っているのである。
一昔前の「ヒッピー」のやる商売である。
反対に「あれで商売になっているのかなぁ~」と心配にさえなってくるのである。
もっとバルセローナのような明るい雰囲気の中でする「似顔絵」や「小物売り」なら
お客も着くが、ネパールのタメルの路地裏でする露天商では???である。
若者に「もっと観光客の居る場所」でやったら?と聞いたが
目立つと警察や嫌がらせがあるので「こっそり」とやっている。との事。
麻薬や覚せい剤の商売をやっているような雰囲気の若者であった。
これでは例え「上手い似顔絵」でも売れないよ。と言うと、それでもいいそうであった。???
何のための露天商なの?
目的もなく、路地裏でやっている露天商とは「一体何のために」やっているの???
こうした若者が居るかと思えば、真剣に自分の将来を考えて
「勉強」をしようとその方法を探している若者も居る。
人それぞれである。
そんな若者の一人に是非ボランティアをしたいので「孤児院」を紹介して欲しいと言われ、
話す時間の無かった私は1時間後に「ロータスレストラン」で会ってお話しましょう。
と言って分かれたが、その若者の姿はレストランには見出せなかった。
彼は騙される事を恐れるあまり、私を信用できなかったのかもしれないが、
人の出会いとは「タイミング」一つで大きく変わって行くのも現実である。
いいも悪いも、ただ「縁」があったか、無かったかだけの事である。
これが人生なのである。
選択は誰でもない、自分である。
しかし、最近は「何のために」やっている事なのかが
分からない仕事をする若者も多いように感じたのは私だけだろうか?
そんなタメルの街中の若者たちを「そっと見ている」私である。
添付写真は首都カトマンドウの雑踏とラムチェ村のモデルハウスの建設状況である。




井戸の外からとネパールの習慣は当面割愛させていただきたい。
では次回「ネパール通信」まで
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- 2016/11/30(水) 22:17:02|
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