ネパール通信

ネパールでのボランティア活動報告を通して、生きた現地情報をお伝えします。

飽食と飢餓の起こる仕組み・・・

10月4日(金)天気:霧雨 気温:20℃ 湿度:68%


はじめに、今回の「制憲議会選挙実施を阻止」するための
「ネパールバンダ」(ストライキ)について記載したい。

未だ憲法の出来ていないネパールでは「憲法の制定」が急がれるのだが、
多くの民族間の利権がらみの争いが表面化して、なかなか制定されないまま現在に至る。

では、なぜその制定を拒むストライキが実施されるのかと言えばこれまた「出来レース」同様、
作られる憲法が多くの民族を納得させられる内容になっていないためでもある。
どこの国でも「利権」が問題となり、前に進まないのが現実である。

そのため、11月11日~20日の間全ての交通機関がストップする事となり、
旅行者にとっては「泣きたい」事態となっている。
それがネパールである。

加えて、インドの圧力(エネルギーや食料品の高騰)に対するストライキも10月3日に予定されていて、
インドのNOプレートを付けた車は「燃やす」とまでエスカレートしている。
弱い国ネパールを目の当たりにして、一体どうなるのかさえ分からないのが今の国情である。



さて今回は、今の日本が抱える食糧自給率の問題について提起したい。
現在、地球上で1日に4~5万人もの人々が飢餓で命を落としている現実をお伝えし、
日本の「飽食」に少しでもブレーキが掛かれば幸いである。

年間24億トン生産されている穀物は、世界中の人が生きていくのに必要な量のおよそ2倍。
しかし日本を含む先進国では、穀物の半分以上(約4億トン)を牛、豚、鶏などの家畜の飼料として使っており、
結果として世界に2割足らずの先進国に住む私たちは、世界中の穀物の半分以上を消費して生きている。

私たち日本人の場合、穀物の自給率は僅か28%。
私たちの食べている穀物の4分の3が海外(アメリカ・オーストラリア・カナダ・中国)から来ている。
これは穀物に限ったことではない。
私たちが食べている食糧のカロリーを基にした自給率は39%。6割以上を輸入に依存していることになる。

ず~っと以前、NHKの番組で日本の「輸入食料ゼロの日」と言う番組があり、
食糧輸入が途絶した場合1年後には3000万人が餓死すると試算している。
当時1976年ごろには自給率50%以上だったのが、現在はさらに下がり、
人口も増えてきているため。輸入がゼロになれば、それ以上の餓死者がでるのは確実である。

ではなぜ有り余る穀物が不足するのだろうか?
それは食肉のための穀物飼料である。
先進国全体の穀物の6割が、家畜のえさとなり消えている。
牛肉1K作るのに穀物11K、豚肉1Kには穀物7K、鶏1Kには穀物4Kが必要。
日本の家畜のエサは年間1948万トン、人間1億人分の穀物である。

さらなる悲劇は、大きな自然破壊である。
森林を伐採して「大豆畑」を作り、田畑を掘り起こして「養殖池」を作り、
野菜、果物を生産するために、水や養分が必要となる。

貧しい輸出国(ブラジル・アフリカ・東南アジア)は
輸出穀物や野菜・果物を生産するため自国民の水や土の養分をも輸出し、資源をも売っている事になる。
これが「有り余る穀物が無くなる理由」である。

今、出来る事は何か?

飽食や必要以上の消費をしている私たちの生活を見直す事が重要。
まず、食べる量を(例えば1割)減らしたら?
無駄な買い物、肉食、食べ残しを減らしたら?
国産品、無農薬の農作物を選んだら?
輸入品や季節外れの食品(ハウスの果物・野菜など)は避けたら?

糖尿病のもう一つの呼び名、それは「贅沢病」でる。
この人数の多い国ほど「余分な栄養」を摂り続けている事になる。
便利で快適な生活は食糧問題だけでなく様々な問題を引き起こしている。
その最たるものがエネルギーであろう。

TPPを推し進める日本政府は「一体どんな着地点」を目指しているのだろうか?
個々で出来ることなど「たかが知れている」と後ろを向かないで、
今の自分に何が出来るのか?をそれぞれが行動する時期ではないのだろうか?

第一次産業の復活とさらなる改良(農薬を使わない方法)が望まれている。
最近ここネパールに来た日本の若者の中にも「有機農業」を長野県で実践している男女と会う機会があり、
ここでの農業を観に来たと言っていた。
こうした若者が「どんどん」増え、新たな商品(野菜や穀物)を社会に出してほしいと願って止まない。

ここネパールでは、収穫率は悪いが農薬などは高価で買えないため、殆どが堆肥で賄われている。
しかし、収穫率には打つ手はある!
食糧の自給率向上のカギとなるのが、「第一次産業」つまり「百姓:農業」である。

もっと自然に近づいた生き方を・・・
このままでは、必ず「食糧危機」がやってくる!
世界中を見ても紛争や争いを目に、耳にするが
「日本には売らないと言う時期」が迫っている事を自覚していただきたい。

特に重要な、近隣諸国の関係を見てもその懸念は歴然である。
輸出国民さえ口にしない食品を、日本人は食べなければならない現実を分かっていただきたい。
食の安全?などと他人事のような事態でない事を、食べ物が無くなる事を。

ここネパールから昨今の日本を見ていると、「日本の憂い」を思わない日はない。
少し愚痴っぽくなったが許していただきたい。








ポカラのフェワレイク、バックにアンナプルナ山群IMG_0474.jpg




では次回「ネパール通信」まで。



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  1. 2013/10/04(金) 12:53:53|
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プロフィール

筋田 雅則

Author:筋田 雅則
20代半ば、岐阜県山岳連盟の
カシミール遠征隊へ招聘
その帰り、初めてネパールへ立ち寄る。

その後、ネパールの同宿の山仲間と、
「学校づくり」を開始し約30建設
ネパール支援を何十年も繰り返し、
定年退職後、ネパールへ移住。

現在はカトマンドゥ在住、
ラムチェ村を中心にボランティア活動を行う。

ブログでは、ネパールでの
ボランティア活動報告を通して
生きた現地情報をお伝えしていきます。

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