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ネパール通信

ネパールでのボランティア活動報告を通して、生きた現地情報をお伝えします。

始動!

8月23日(金)天気:曇間から星 気温:22℃ 湿度:66%


ここに戻り、初めての私の「通信」である。
大きく気候の異なるネパールと日本では、身体のバランスを崩し易いのも確かで、
日本では7月中旬から8月中旬のかなり暑い時期であったため、
自宅の広縁に竹マットを引いてTシャツ一枚とタオルケットで寝ていても暑かった。

暑さ寒さも彼岸まで・・・と言ったちょっと昔の言葉も今では?
中国大陸では大干ばつがあったかと思うと、大洪水と目まぐるしく変化する気候に人々が翻弄。

ここでは、朝晩が15~17℃と「ちょっと寒い」ため、タオルケット一枚と言う具合にはいかない。
油断すれば直ぐに「風邪」を引く。(実はちょっと鼻づまり・・)
しかし、日中はと言うと結構暑い。(影に入れば涼しいが)
帽子は欠かせないのが、ここの今時の気候である。
時折、かなり強い雷雨もあり、先日などは「あずき大のひょう」が降ったりもする。(季節の変わり目なのか?)

さて、日本に戻る前にメールダラの学校との打ち合わせで、
ベルギーの仲間たちによる校庭(ちょっと狭い)のフェンス作りと、
私たちの問題視していた「学校の水場」作りを具体的に進める事の着手。
(子供の学校に必要な制服や、文房具は今まで通り実施)

ベルギーの仲間からは、それに必要な「お金」は振り込まれて来たし(ちょっと不足だが)、
私たちの「水場」作りに必要なお金の準備も出来ていた。

二つの建設資金として、数十万円ほどを投入しての作業である。
機材の調査から値段交渉を含め、約2週間を「ついやし」決断。
いざ、機材購入となった時、日本やベルギーからネパールの口座に振り込まれたお金を引き出す段階になり、
困った問題が発生。

2年間ほど使っていなかった「銀行口座」に振り込まれた大金を引き出すのは、
銀行からの多くの質問に答えて書類を作らねばならなかった。

後で分かった事だが、ネパールでは麻薬や人身売買のお金を封じるため、こうしたチェックがされているとの事。
長期間口座が未使用でも何の問題もないのだが・・・・・
こうした調査をするため1時間ほど掛かるため「昼食後来て欲しい」との事。

昼飯を済ませて戻ってみても何の変化もないため、私が銀行の中にあるマネージャー用の事務所に行って、
出金の遅れている理由を聞いたが、「めちゃめちゃ早い英語」で何を言っているのか全く理解出来なかった。
時間をかけてようやく次のような内容を理解出来たが10分程度はかかってしまい、
説明する女性にも「嫌気」が感じられたほどである。

質問内容は「どんな関係者から送られたお金なのか?」
また、「このお金で何をするのか?」
それは「何時までに完成するのか?」
はたまた、「これで最後なのか?」
などなど、殆ど理解出来ていない質問に「下手な英語で説明」するのは活動の中でも一番辛い部分である。

そうした質問の最後に「今話した事を英文で書いて申請して欲しい、でないとお金は引き出せない。」と言われ
「頭をハンマーで殴られたような衝撃」が走った。
「私に書ける分けが無い!」
しかし、持つべきものは「友」である。

この銀行には私の友人の「娘さん:ユキちゃん」が居て、
携帯で直ぐに状況を説明して、助けて欲しい旨伝えると
「筋田さん心配いらない、私が書類を作ってもらってあげるから」と連絡して来てくれた。

実は、彼女はこの銀行でも「結構えらい人」で、
携帯電話で指示して「この私に英語で書けとむちゃくちゃな要求をした女性」(悪魔のような女性?)に
連絡してくれて、書類を彼女が作るよう指示してくれた。

私とユキちゃんの関係を知った彼女(悪魔のような女性?)は手のひらを返したように、
急に「にこにこ」しながら、私が作るから「ちょっと待ってと言ったように聞こえた?」・・・

ものの5分ほどで作って「ここにサインをしてくれ」と一枚の書類を出した。
私がサインを済ませると「5分ほど待って」と言って「お茶を飲みますか?」と聞いてきたので
「ブラックティーを」と言うと、事務所を出て行ってお金を事務所に持ってくるように連絡してくれた。
ここでは5分と言う時間は「ちょっと」と言う意味のようである。
サリーを着た女性が運んで来たのは「素敵なカップに入ったレモンティー」であった。

日本でも同じだが、やはり困った時には「上司の指示」ほど強力な助っ人は居ないと再確認した次第である。
待つ事7~8分、大きな札束を三つも抱えた若い銀行員が事務所に現れ、お金を渡してくれた。
(余談:ここでは札束は大きなホッチキスで止められていて、外すのも大変である)

IMG_1391.jpg獲得した現金

日本円をルピーにすると「とんでもない大きさ」になる。
あらかじめ、ザックを準備して行ったので、直ぐにお金をしまい「ダンネバード:ありがとう」と言って
出ようとしたら悪魔のような女性?が「貴方のモバイルNOは?」と聞いてきたので、
そうかこれからは彼女に面倒を見てもらわねばならないので、お互いに連絡が出来ると便利と考え
「名刺」を置いてきた。

ところが、「悪魔のような女性?」は「私は名刺を持っていない」と言って
モバイルNOを告げて、私にかけさせた。

「この番号にかけてね?」と言ったように聞こえたのは私の気のせいかも・・・
まずは一件落着であった。

この日は銀行からサンガの銀杏旅館までタクシーで移動、何たって大金を抱えての移動なので、
用心棒の若者と一緒に乗り込み、途中買い物をしながら安全に戻った。

8月25日からは、このお金で購入した機材を現地へ運び、建設準備に入る。
施工計画を考えてはいるが、「大体このぐらい」程度の計画でないと進まない。

今から「頭の痛い」仕事に気が重い。






昨日の我が家からの景色IMG_1387.jpg
IMG_1390.jpg




では次回「ネパール通信」まで。



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  1. 2013/08/23(金) 13:19:29|
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プロフィール

筋田 雅則

Author:筋田 雅則
20代半ば、岐阜県山岳連盟の
カシミール遠征隊へ招聘
その帰り、初めてネパールへ立ち寄る。

その後、ネパールの同宿の山仲間と、
「学校づくり」を開始し約30建設
ネパール支援を何十年も繰り返し、
定年退職後、ネパールへ移住。

現在はカトマンドゥ在住、
ラムチェ村を中心にボランティア活動を行う。

ブログでは、ネパールでの
ボランティア活動報告を通して
生きた現地情報をお伝えしていきます。

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