ネパール通信

ネパールでのボランティア活動報告を通して、生きた現地情報をお伝えします。

再び「驕り:おごり」【番外編】

5月22日(水) 天気:曇り後雨 気温:22℃ 湿度: 68%


今回は、初心を見失わないために再び「驕り」を取り上げた。

奉仕活動(ボランティア)で一番大切な事、それは「見返りを求めない」事であり、
「驕り:おごり」が現れるのは「してあげる」とか「やってあげた」など
「あげた」とつながる言葉が出てきた時である。

うまく行かない時は「自分の責任」と考えるのが正しい。

極貧カーストのパハリ・カミ・サルキー・ダマイと言った人々の生活実態を見るにつけ、
「どうすれば改善」されるのだろうかと考え、行動に移す前に対策を四苦八苦、
「ミナやパトネ」と議論を重ねた。

自分だけの手に負えないが(給食の問題)「出来る事は」無いのかを考え、
その段階で「驕りがないか?」も同時に反省する。

我々の活動は「してあげる」活動ではなく、その反対に「させてもらう」活動である事を
常に念頭に置く事こそ「間違い」を起こさない活動となり「続けられる」活動になると確信している。

学校へ通ってもらう活動は、単に「学費」が無いだけではない。
生活や健康、さらには家庭環境にも大きな問題があり、
それらが解決して、はじめて「学校に通ってもらえる」のである。

「学校が嫌いな」子供には説得が可能であるが、「学校が好きだけど、食べものが無い」、
また「学校は好きだけど身体が弱い」ため通えないし、お金もない」など家庭ごとに異なる理由が存在する。

活動は一点一様の対応にならざるを得ないが、民族性を考慮して動けば直ぐに拒まれる。
(つまり差は付けられない)

もっと困った事に「民族によっては豚・山羊・牛」などの肉が宗教的に食べられない事も分かった。(鶏はOK)

今の支援部落(メールダラ)では、一つの学校に細かく言えば5つのカーストの子供たちであるが、
ミディアムカーストとロアーカーストに分ける事が出来る。

学校に通えない子供の中には少なくとも3つのカーストの子供たちが居て、
ミディアムカーストの子供とロアーカーストの子供が入り混じっている。

そんな環境の中で行う活動は、「同じ目線」で話し合わねば、一人として学校へは来てもらえない。
普通の家庭の子供も、貧困家庭の子供も、同じ対応が必要である。

「ミナやパトネ」にも考えてもらい、子供たちの昼食(おやつ)の問題(予算的に)を
「学校に通ってもらうために」検討中である。

もしここで「やってあげる」とか「助けてあげる」とかの感情が
微塵でも村人に感じ取られたら「アウト」である。

話し合いにならないばかりか、「むちゃくちゃな要求」をされてしまい、「こそこそと引き上げる」以外にない。
私たちは「謙虚」であり、「同じ目線」で「活動をさせてもらう」努力が欠かせない。

今回は「自分に言い聞かせる」ための「通信」であった事をお詫びしたい。






この季節最後のジャカランダの花(南側のリングロードにて)IMG_1138.jpg





では次回「ネパール通信」まで。



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  1. 2013/05/22(水) 21:40:56|
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今、子供に必要な栄養素「必須アミノ酸!」

5月20日(月)天気:曇り 気温:22℃ 湿度:60% 


今回は、結論の出ないまま「時間だけが過ぎる」事への「いら立ち」と、
「子供の空腹」を解決しないで、その子供に「学校へ通って!」とは言えない自分との闘いの結果、
下記決断に至った経緯をお伝えしたい。

学校で昼食(カジャ)が食べられない子供にカジャと合わせて肉類を配給する事で
彼らの「健康維持」が確保出来ると考え実施。
しかし、対象は全員で月1回とする。
ここで「差」を付ける事は今後の「「諍い:いさかい」を招く要因にもなりかねないためである。
勿論、毎日必要なカジャではあるが、現時点では財政的に無理なための苦肉の策である事は否めない。

メールダラの小学校では以前にも記載したが、大きく2つのカーストの子供たちが勉強している。
ミディアムとローカーストの子供たちである。

ローカーストの子供たちは、殆どがカジャを持って来られない家庭環境にある。
従って、カジャの無い日に子供たちが「学校へ来るのか?」
心配な部分を残したままではあるが、「子供の健康第一」を考え、肉類とチュラの配布とした。

友人のドクターからのアドバイスもあり、「肉類」でしか摂取出来ない「必須アミノ酸」の不足は、
成長期にある子供たちにとって「脳の発達」に大きく影響を及ぼすとの事。
チュラ(お米を潰し乾燥したもの)ですら食べられない子供が「肉類」など口にすることは無理である。

予算的に月一回のカジャの支給とし、併せて「肉類」も入れ栄養補給を補う事とした。
ただし、学校に肉料理をする設備がないため「乾燥肉」を細かく切ったものをチュラに混ぜて支給。
街の学校であれば「お腹一杯のカジャ」が可能であるが「ここは山の中の学校」で設備も殆どない。
当面この対応で、子供たちの様子を見ていく事とする。



さて、今年11月から新たな支援児童を選択したが、その選択方法についてお伝えしたい。
はじめに、村には「就学年齢に達していて、学校に来ない子供が何人居るか?」から調査し、
貧困順に「学校へ来てくれるよう説得」に回る。

1日に2~3軒の山のあぜ道を回り(山の上り下り、これが結構疲れる)
家庭状況も合わせて調査。(4~5日)

「学校に来られない」児童は、一軒一軒その理由も状況も異なり、下記理由の家が多い。

*食べ物がない。(殆どのロアーカーストの家庭で、年間の食糧の半月分しかない)

*手足を洗う石鹸や、文房具がない。
(学校は唯一差別のない服装で、子供にとっては一番過ごし易い場所でもある:これは街の学校でも同様、
 綺麗な制服が大好きな子供たちであり、しっかりおめかしして出かける)

*親が喧嘩していて、学校どころではない。(父親が働かない)

*片親しか居ない。(家には子供だけ)

中には一家「夜逃げ?」とも思える長い期間「留守」が続く家もある。

お願いが通じ「学校へ通ってもいい」と言ってくれた子供を対象に、
「氏名・年齢」を記載し、同時に写真撮影となる。

制服の寸法やスリッパのサイズの調査を行い発注。
仕上がりまでの期間は、約3ヶ月が必要である。(サイズは縫製屋さんが村まで来て、チェックしてもらう)
この間、再三のチェックと値段交渉を終えて、やっと準備完了。
全ての支給品の点検を終えて「スタート」である。
☆この後からが「支援者訪問時のセレモニー」である。

こうして集めた子供でも、小学校全員で42人の学校であるが、常に8~10人は学校に来ていないのが実情。
月に2~3回の訪問で「子供の家」に伺うが、「子供は居ない」、「親も居ない」、
多くは畑仕事か山で「食べ物探し」である。

そんな子供を探して山道を歩くのは無理な事で、とても時間がない。
学校の先生に一任するも「気休め」にしかならないのは十分認識している。

今度は月1回とはいえ「カジャ」の支給があれば「きっと来てくれる」、でも月1回だけである。
その子供たちをどうすれば「学校に来てもらえるよう」な環境になるのか、
「私たちの活動からは、かけ離れた問題」が行く手を阻んでいる。

全ての原因は貧困からである。




我が家で見られる「幸せの青い鳥」と「カッコー」IMG_1072.jpg
IMG_1134.jpg

子供たちに衣類を配布した後、記念撮影。多くの子供たちはもらった服を着ています。IMG_1105.jpg

この写真と文中から山村の何が観えますか?



では次回「ネパール通信」まで。



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  1. 2013/05/20(月) 10:33:00|
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どうすればいいのか?!

5月11日(土)天気:快晴 気温:22℃ 湿度: 55%



今回はメールダラでの「子供の家庭環境」の問題についてお伝えしたい。

昨年、17人の子供の支援を決めて約半年が経過した。
しかし、家庭環境の都合で「学校に通えない」子供が居ることが分かり、さっそく訪ねて行った。
その子供は「カミ族」の子供で「加治屋さん」が主な仕事であるが、
全ての「カミ族」が「加治屋さん」ではない。
多くは山に住む「小作人」である。

家にはお父さんと兄弟が居て、(お兄ちゃんは学校へ通っていた)弟に「なぜ学校に来ないのか?」と聞くと
「家に食べ物が無く、山で探してきて食べている。だから学校に行けない。」との返事であった。

お父さんに「なぜ子供たちの食べ物が無いのか?」と聞くと、
家には半月分の食べ物しか採れない、だから他の畑(他人の畑を助けて作物を分けてもらう)で
労働する以外方法がない。朝早くから家を出て畑に行くため、
「子供たちが学校に行ったかどうかは分からない」との返事であった。

IMG_1066.jpg    右側が「学校に来なかった」子供。右側はお兄ちゃん


家の中には「道具らしい」ものは殆どなく、ただ汚れたせんべい布団が手製のベッドに敷かれているのみ。
何ともお粗末な寝具であった。

とにかく、明日は学校に来てほしい旨伝え、学校に戻るも「気が重い」帰り道であった。
お腹を空かせた子供に「勉強が大切だから」と言えるほど「本当に勉強は大切なんだろうか?」

そうではない!
先に空腹を満たさなければ!
正に「背に腹は」代えられない。

しかし、その子供だけとはならない。

貧富の差はあれ、全ての子供に食べてもらわねば「差」を作ることにもなる。
給食となれば全員対象である。
一人30Rsで42人が1か月となると33000Rsが毎月必要になる。
予算は無い!

「どうする すじた!」自分で決断するしかない!
考えている今も「子供たちは空腹」を抱えている。





やめてくれ! を幾つか紹介したい。
今回はラムチェ村からSLCを終えて(合格非合格は6月に分かる)
「銀杏旅館」に来た「ラスミちゃん」を紹介しながら、
ミナの兄弟4人との生活実態の中で「危なかった!」と感じた事をお伝えしたい。

*自動炊飯器の中の「お釜」が・・・洗濯用に・・・・
 ある朝ベランダでコーヒーを飲んでいると、
 ラスミが自動炊飯器の中のお釜を持ってバスルームへ入って行った。
 ラスミに「お釜を何にするのか?」と聞くと洗濯に使うと言うではないか。
 やめてくれ!

*中華包丁が・・・・・ナタの代わりに・・・
 庭に「バラの木」を買ってきて植えたが、頭が重いため垂れるため「添え木」が必要となり、
 ラスミがキッチンから中華包丁を持ち出して、近くにある木を伐り始めた。
 やめてくれ!

*九谷焼の「湯呑が」・・・・ヘナ(毛染め)の器にされて・・・
 日本から「ゆとりが出来たら使おう」と持ってきた「湯呑茶碗」を持ち出し、
 片方の手には「ヘナ」の毛染めの箱を持って庭をうろうろしていた。
 そのコップをどうするの?と聞くと、これから「頭の毛染め」をするとの事。
 やめてくれ!

*ステンレスのボール(丸い半球の器)が・・・お茶を沸かす鍋に・・・
 キッチンでお茶を沸かして欲しいと頼んだところ、ガスバーナにステンレスのボールが乗せられ、
 バーナに点火。
 やめてくれ!

*突然!親類の来客があり、(パトネのお嫁さんの親戚)困惑・・・
 事前連絡が何もない状態で、突然パトネちゃんのお嫁さんの親戚が訪ねて来て
 お茶や夕ご飯の準備とお話しに「蜂の巣」をつつくような忙しさになった。
 お父さんは2階にいて降りて来ないで!と言われ。
 俺は何なんだ!




IMG_1062.jpg




では次回「ネパール通信」まで。



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  1. 2013/05/13(月) 09:21:38|
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支援部落メールダラの現状 衝撃!

5月1日(水)天気:快晴 気温:22℃ 湿度:52%

今回はメールダラにおける「学費支援」の現状をお伝えしたい。

4月24日から26日にかけて、メールダラの支援児童の状況調査並びにヘルスチェックと焼却炉の設置に出かけた。
私とミナ・パトネちゃんさらに銀杏旅館に来られた、「看護師:和子さん」を伴い、
24日午前8:15に出発して途中バネパで「焼却用のドラムカン」を購入し一路スクテへ向かった。
スクテには午前11:00ごろ到着し、直ぐにドラムカンや荷物を担ぎ「吊り橋」を渡る。

IMG_0981.jpg吊り橋をドラムカンを担いで渡るポーターさん



待ち受けていた「牛乳運搬用のトラック」に荷物を積み込み「いざ出発!」と思いきや、
運転手が「他の人を相乗りさせてもいいか?」と聞いてきた。
仕方なく「OK」と言うと「どかどか」と7人ほどが乗ってきて
「余裕で行ける」と思っていたが「実はぎゅうぎゅう」の荷台になった。
一人などは「助手席の窓の外」に摑まって「発車オーライ!」
IMG_0991.jpg

荷台の荷物?が重たいせいか、さほど揺れは少なく
「沢山の荷物」を載せないとかえってクッションが悪くなるのだろう。
しかし、運転手は我々からも正規のレンタル料金を受け取っているのに、
後から「ぎゅうぎゅう詰め」にしたお客からも乗車料金(?)を回収していた??
IMG_0987.jpg




学校近くに、ほぼ定刻に到着。
何時ものように「子供たちからマラ」の贈呈儀式が始まり、前回はシャクナゲのマラであったが、
今回はブーゲンビリヤであった。
IMG_0992.jpg

近くにはブーゲンビリヤの花は見当たらなかったので、わざわざ遠くから花を持ってきて作ってくれたのであろう。
感謝・感謝である。
しかし、首より上まで「首飾り」をされると「暑くてかゆい」が、堪えた。
IMG_1010.jpg



昨年ベルギーの仲間から「ゴミ箱」を学校に設置しては?
との意見から収集するゴミ箱は設置したが、これを山に捨てられては何もならないため、「焼却炉」を設置した。

到着早々に「焼却炉」の作成にかかり、翌日には子供たち全員で学校周辺のゴミヲ拾い集めてもらい、
「焼却炉」へ入れた。
その後、私が焼却炉に行ってみると「山のように」ゴミが入れられていて火が付けられない状態に驚いた。

半分ほどを取り除き、「点火」。
火は活きよい良く燃え、瞬く間(5分ほど)に燃焼、次のゴミを入れて続けて焼却し、
学校周辺から「ゴミは消えた」が、ゴミ→ゴミ箱→焼却炉と言った一連の動きを誰が指示してやるのか?
ルールを先生に決めてもらい、子供たちに徹底を図る事とした。

IMG_1064.jpg
IMG_1065.jpg



一方、ヘルスチェックの方では「半数以上の子供に虫歯」が確認され、
今までお土産に「キャンデー」を持ってきて子供に配布していたが急遽中止して、
代わりに「歯ブラシ&ペースト」を学校に設置して(学年毎に教室に設置:個人用)
「学校に来たら歯磨き」という習慣を作ってもらう事とした。
夕食後の歯磨きは家庭でしてもらう事とした。
歯磨きセットの配布は、次回訪問時とした。(低カーストの子供には虫歯はない)

しかし、低カーストの子供たちは一様に「カルシウム不足」のため、
この「カルシウム」を補う「栄養剤?」を持っていくことにするが、
限られた期間(3年間)で良いのだろうか?
極めて疑問が残る。

そして、現在17名の支援児童だが、さらに10名を追加するための人選を急いだ。
これは今年11月からの支援児童となる。
しかし、この間にも今まで支援していた子供の中で学校に来ない子供のフォローをしなければならず、
一度に仕事が増えた。

今回も2人の子供の家に行き、学校へ来るよう説得。
しかし極めて難しい家庭状況で考えさせられる場面が多く、一挙には解決できない状況である。

具体的には、なぜ学校に行かないかと聞けば「食べるものも無いので」と言う子供に対して、
親は、家では、半月分の食べ物しか収穫できないため、
両親が他人の畑で仕事をしてこないと残りの11か月と2週間は食べ物が無い状況から、
家には子供たちだけになり、
「学校に行ったか行かなかったかは分からない。学校には行くようにと言っている」と言う。

学校に行っても食べ物も出ないので「お腹が空く」。
だから山から食べられそうな物を採ってきて食べている。
だから学校に行けない。
と言う子供の答えに、「どうすれば良いのか、心が痛んだ」が
明日は学校に来てくれると言う返事をもらい、次の児童の家に向かった。

この家庭はカミ民族と言う極めて低いカーストの子供である。
せめて、「カジャ:昼食」だけでも彼に支給すれば学校に来てくれる事は間違いない。

以前の学校作りの際「給食を配布」した事もあったが「経費」が大きな負担になった事を思い出し、
「この子一人なら私個人が・・」と思わずにはいられなかった。
現状では「どうしようもない」のが「悔しい!」

この状況を「どうする!」今後の課題である。
しかし、対処方法を急がねばならない!
子供のお腹は「空いた」ままである。






では次回「ネパール通信」まで。



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  1. 2013/05/01(水) 13:58:59|
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プロフィール

筋田 雅則

Author:筋田 雅則
20代半ば、岐阜県山岳連盟の
カシミール遠征隊へ招聘
その帰り、初めてネパールへ立ち寄る。

その後、ネパールの同宿の山仲間と、
「学校づくり」を開始し約30建設
ネパール支援を何十年も繰り返し、
定年退職後、ネパールへ移住。

現在はカトマンドゥ在住、
ラムチェ村を中心にボランティア活動を行う。

ブログでは、ネパールでの
ボランティア活動報告を通して
生きた現地情報をお伝えしていきます。

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