ネパール通信

ネパールでのボランティア活動報告を通して、生きた現地情報をお伝えします。

ネパールの「歯医者さん」

3月28日(水)天気:快晴 気温:22℃ 湿度35%


今回は、先日まで1週間ほど通った「カトマンドウの歯医者」についてお伝えしたい。

ここに来られた方ならご存知かとも思うが、タメール地区からアッサンバザールに向かう途中に
「歯の神様」が奉られている所がある。

歯の神様歯の神様


この道沿いに多くの「歯医者」が軒を連ねているのである。
間口は極めて狭く、2mほどの店で奥行きも3m程度である。
真ん中にカーテンがあり、奥に治療時の患者用のシートと若干の手術道具が並べてあるのみである。

「歯医者」-2

「歯医者」-3

停電でも少しの時間はバッテリーで「研磨機」を動かす事が出来、時間を調整しながらの商売でもある。
極めて私事ではあるが、今回歯医者に行ったのは「虫歯」の治療であった。

1週間ほど前から「痛みが激しく」なり、鎮痛剤で我慢していたが、薬に頼っていてはいけないと考え
「歯医者」に出向き、診療してもらった結果が「立派な虫歯」であった。
下あごの左右犬歯が「中が空洞」との事。
これは一大事である。
まだ神経があり、歯は生きているのである。

こうした治療はネパールでは、はじめての経験で「恐怖」そのものであった。
日本の「歯医者」でも怖いのに、ここネパールの歯医者で治療をする事になろうとは「夢」にも考えていなかった。

以前、日本の歯医者で「抜歯」する際、「今日は抜歯の日」と言う日に恐る恐る病院まで行ったが結局、
病院から逃げて来た事もあり、妻からは「何て往生際の悪い」と、散々言われた事を今でも忘れていない。
ただただ「怖い」と言う「恐怖」だけである。

その私が、事もあろうに「ネパール」でその治療をする事になったのである。
治療の当日の朝には、「神様仏様シバ様、どうかお助け下さい。」と祈っていた。(本当に祈った)

当日、午前10:00に「歯医者」に入った時には「全身が硬直」したように「硬く」なっていた。
病院に行くとすぐに「カムヒヤー」とドクターが治療椅子に座るように促した。

治療開始時、ドクターが「ドンウオリー:心配ない、全く痛くない。」と言ってくれたが、
どの程度が痛くないのか分からない。

「キュィーン」とグランダーが回転しだして「歯に触れる」感触があった。
肩の筋肉が、一瞬の内に硬くなる。
両手は、ぐっと握り締めていた。

その時、グラインダーの音に混じって、彼が「口笛」を小さく吹いているのが聞こえ
「余裕」で治療にあたっている事が伺えた。

これが、日本のようにBGMなどを流されても「緊張感」は除かれないが、医者の吹く「口笛」はいい。
心が和む事、請け合いである。
不安で仕方ない私にとって、安心を得られるのは医者の技術と何と言っても「痛くない」治療である。
終わってみると「何の事もなく」本日の治療は終了!との事。

さすが「イギリス帰り」の医者だけの事はある、と関心した次第である。
6日間で下あごの左右の犬歯2本(あごの骨にボルトで固定)の治療と
真ん中の「15年前に抜けた歯を入れる作業が完了した。

これは、抜いてそのままにして置いたため1本分の隙間が出来、両側の歯が寄ってきた状態で、
三角の「隙間」が作り出された結果、両サイドの歯にも悪影響があり、
「歯を入れた方が良い」と言われ、一緒に直るのであればと治療に踏み切った。

総経費13500Rs:15000円程度である。
1年前にも、下の奥歯5本を「金のクラウン」が外れ「セラミック」に取り替えたが2万Rs程度であった。
「歯の治療の必要な方」は是非ネパールの「歯医者さん」を紹介したい。

でも「クリニック」を見たら????かも・・・・・


「歯医者」-1




ネパールならではの「おみやげ?」:今回は「麻」に似た繊維のショールをご紹介したい。
これは、以前にもご紹介した「シスノー」と言われる「触ると痛い」葉っぱの繊維から原材料を作り出し、
「糸」にしてから「鈎針」で編むのであるが、一人で20日間ほど掛り「大変な仕事」にもかかわらず「安い」。
なぜ安いのかと言えば、原材料を作り出す工程を日本の組織(JICA)が支援していて、
ほとんど只同然の値段で手に入るからである。
もし、日本の支援が無ければ価格は今の3倍はする品物である。
手触りは一見「麻」のようであるが、「ソフト」な感じで極めて通気性が良く、「編み方が細かい」のが特徴である。
今の若者には打って付けのショールと言えよう。
大きさは幅:60cm長さ:1m50cmほどで700~1100Rs(700円~1100円)で購入出来る。


IMG_3060.jpg


では次回「ネパール通信」まで。


HPのご案内
http://gifu-nepal.jimdo.com/
Ichyo Group Sujita






スポンサーサイト
  1. 2012/03/29(木) 10:00:29|
  2. ネパール通信
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

やはり(野に置けレンゲソウ)

3月18日(日)天気:曇り 気温:18℃ 湿度:50%


今回は、先日3月15日に来た友人(森本雄志君:アメリカ国籍)と「孤児院の運営方法とあり方」について
どんな形が良いのかを話し合った。

彼は5年ほど前に私とポカラで知り合い、当時の支村であったラムチェの学校へ「英語教師」として3ヶ月ほど
協力してくれた青年である。
彼は、現在パタン市の教会がやっている「孤児院」で、ボランティアとして活動しているが、
「本当?」と疑問を持ち始めていた。

孤児にもいろんな経緯があり、
・親が亡くなった子供
・親から捨てられた子供
・親戚から捨てられた子供(親はその前に亡くなっている)
・自分で村を捨てた子供などなど・・・


ただ総じて言える事は全て「育った村がある」と言う事である。
現在ネパールの「孤児院」では組織的・個人的に問わず、多くの孤児院があり、
その運営内容は「まちまち」で、ネパール政府からの補助を受けている所もあれば、無い所もある。
そして、多くの国々の方々によって彼らの衣食住が支えられている。
もちろん、そこで働くスタッフの給料もである。

ここで問題になるのは、「村から子供を連れて来て孤児院での生活をさせる」と言うことである。
孤児院のある場所は「都市:カトマンドウ市内近郊・ポカラとその周辺・チトワン・ルンビニーなど」に限られ、
子供の衣食住全てを支援している。

035.jpgスワイアンブナートの孤児院


しかし、年齢制限もあり20歳を過ぎてもこうした施設に居られる子供はほとんど居ない。
街の中での生活を、自分でやっていかなければならない。
通常の男性でも「仕事を見つける」事は極めて困難な社会状況であり、
多くは仕事を探すのを諦めて村へ帰るか、外国への出稼ぎとなる事が多い。
多くの子供は、「強盗や殺人」と言った犯罪に手を染めていく結果となり、
中には大きな「組織」で犯罪を犯す事もある。

現在の政党に「入りきれなかった若者」たちも、こうした「孤児院出身者」と一緒になり
「犯罪」を犯す例も多い。
この組織は、中核団体があり、その周りには幾つかの青年部のような若者の組織がある。
もちろん、この青年部にも派閥?があり勢力争いが何時も発生している。
こうした青年部には中核団体から幾らかの「活動資金」が下りてきている。

ネパールで発生する「ストライキ」などを実施したり、デモや抗議集会などの開催にも彼らが動いている。
もちろん、その他の組織団体が起こす事もある。
こうした組織に入れなかった「孤児院出身者」たちは、自分たちで小グループを作り、
「犯罪」に走る例も多いと聞く。

こうした背景から、以前彼も知っている私たちの支援で「ブッダ:仮名」や二人の「姉妹」を村の有力者にお願いして、
衣食住と学校へ通わせてもらった経緯を思い出し、
「あの時の支援方法こそ、本来の支援ではないだろうか?」と提案してきたのである。

我々も、その後の追跡調査は行っていないが、「村での生活」は町での生活に比べて容易である事には間違いない。
この提案を受けて、近日中に3人の追跡調査をはじめる予定である。
理想的は孤児院の後、職業訓練を経て就職していく形が望ましいが、
就職するにも工場も働く場所もない現状では職業訓練だけでは「育たない:自立出来ない」事は明白である。

「森本君」は来月にはアメリカに帰って仕事を始めるが、ここでの活動で感じた「矛盾」を
何とか解消してから帰りたいと言っているが、それは時間的に無理な希望である。

ここでは矛盾が「正規」にまかり通っている社会であり、それを本来の形に置き換えるには、
ものすごいお金と時間が必要になる事だろう。

今回の「通信」は問題提起だけに終わった形だが、近日中に行う「追跡調査」の結果によっては、
今後支援する村での「孤児」に対する支援方向が固まるのではと期待している。


私のポカラ紀48
ポカラから見た「美しい」フェワレイクに映るアンナプルナ山群
なのに「問題山積」の国民







ネパールならではの「おみやげ?」:今回は、少し大きいものだが「ネパールのヤクウール」で作った
絨毯(じゅうたん)を紹介したい。
大きさ:3フィート×6フィート厚み7~9mm
重さは5~7Kgほどで、ここネパールでの価格は10000rsほどだが、店によってはその倍も違うから要注意。
しかし、これを作る人の「賃金」は1枚で2000Rsほどで20日ほど掛かり、
労働日数に比べて極めて安い賃金と言わざるを得ない。

IMG_2969.jpg




では次回「ネパール通信」まで。



HPのご案内
http://gifu-nepal.jimdo.com/
Ichyo Group Sujita







[やはり(野に置けレンゲソウ)]の続きを読む
  1. 2012/03/19(月) 10:21:06|
  2. ネパール通信
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

ホーリー(厄払いの行事?)‏

3月9日(金)天気:快晴 気温:15℃ 湿度:30%

今回は3月7日(水)の「ホーリー」と言う奇祭?についてお伝えしたい。
このお祭りは、ヒンズーの神話に端を発している。
「人々を苦しめている悪い神(ラッチェス)がビスヌーン神にククリ(刀)で退治され、
人々に平穏な生活を与えた。」と言う神話から始まっている。

赤色はラッチェスが殺さぁ・・た時に出た「血」の色で、この血の色を付け合う事で、
付けられた人の病気が治るとも伝えられている。
そのため、この日には走っている車やバイクにも色の水を掛けるが、
掛けれた方も「今日は仕方が無い」と諦める。

街でも村でも同様だが、村の場合には隠れる場所が無いため全身「びしょびしょ」になるまで掛けられる。
顔や髪の毛も色んな色を塗られて、「仮装行列」をやっているようでもある。
街では、屋上からも「ビニール袋に入った色の水」がちてくるから始末に悪い。
観光客もネパール人も一緒である。
ホーリー2

この日は、色を付けられる目的で「白」の衣類を着て出歩く人も多い。
なぜなら、色が目立つようにとの考えからだそうである。
こうした行事は全て「太陰暦」で行われ、大きな行事は「満月」の日に設定されている。
だから、毎年違う日にちになるのである。

ネパールには、多くの神話や伝説、または言い伝えなどが色濃く残っていて、人々もそれを信じている。
日本でも、昔はこうした言い伝えや神話などが、生活の中に生きていたが、
今ではかなり「色あせた」状態で、誰も信じている人も居ない。
非科学的な部分は「信じない」とする考え方が主流になった。

ネパールでは、この言い伝えや神話が実生活の中に生きていて、多くの人々(含むミナやその家族)が信じている。
先日も夕食後、パトネちゃん(ミナの弟19歳)がお父さん「今日の夜は絶対に外に出てはいけない」と私に注意した。
例え「トイレでもだめ」との事。
なんで?と聞くと、「夜12時ごろ女の悪い神様がシャワーを浴びる」から、それを見ると食い殺される。と言う。
彼らは「本当に信じている」ようで、私も「夜は外に出ない」と約束した。

私の・・小さいころにも母親から「夜は悪霊の時間だから外に出てはいけない。」と言われた記憶があるが、
現役時代にはとてもそんな事を信じていては仕事にならない。
夜は「遊び」の時間で、飲み会などには好んで出席したものである。
文明の進化とでも言うのか、「色あせた神話や言い伝え」が記憶から消されていくのも「寂しい」気がする。

ここネパールでは、まだまだこうした文化が生き生きと「うごめいて」いて、
周りにはいっぱいの「霊」が居る気配さえ感じられるから「神秘的」と言う表現が正しいのかもしれない。

添付写真は我が家の前で繰る広げられる「水掛」ごっこ?であるが、
20歳を超えた男女が一緒になってしているから面白い。
ホーリー1





ネパールならではの「おみやげ?」:今回は、数珠を紹介したい。
日本でも「長野の善光寺」などで売られている「ルッドラクチャー」と言う木の「種」から作った数珠であるが、
日本のものは「磨かれて」つるつる・・になった物を直径15Cmほどの「輪」にして1000円~3000円で売られている。
ここでは直径が30Cmほどもある数珠で108個の種から作られていて、
さらに房には10個の小さな玉が通してあり、「お経」を何回唱えたのかをカウントするように作られている。
種の大きさもさまざまで、小さいほうが高い。(作るのに困難だから)
この数珠はヒンズー経の数珠として使われている。
数珠1

では次回「ネパール通信」まで。



HPのご案内
http://gifu-nepal.jimdo.com/
Ichyo Group Sujita




  1. 2012/03/09(金) 20:59:45|
  2. ネパール通信
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1

プロフィール

筋田 雅則

Author:筋田 雅則
20代半ば、岐阜県山岳連盟の
カシミール遠征隊へ招聘
その帰り、初めてネパールへ立ち寄る。

その後、ネパールの同宿の山仲間と、
「学校づくり」を開始し約30建設
ネパール支援を何十年も繰り返し、
定年退職後、ネパールへ移住。

現在はカトマンドゥ在住、
ラムチェ村を中心にボランティア活動を行う。

ブログでは、ネパールでの
ボランティア活動報告を通して
生きた現地情報をお伝えしていきます。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

ネパール通信 (323)
管理人よりお知らせ (6)

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード