ネパール通信

ネパールでのボランティア活動報告を通して、生きた現地情報をお伝えします。

真実を追究することの是非‏

5月22日(土)天気:快晴 気温:24℃ 湿度:40%



ここでの生活に一番大切な事は「人間関係」である。

日本でも同じだが、意味が若干異なる。

なぜなら、我々の「やっていること」が理解されていない人

たちに、よりよい人間関係を求めても無理な話しである。

しかし、こちらからの好意的な対応により、少しずつではあ

るが改善されつつある。



今回のテーマは我が家「銀杏旅館」の建設中に起きた、さま

ざまな事件?の内、工具類をめぐる話をお知らせしたい。

購入したスコップやハンマーその他多くの建設に必要な工具

の紛失する事件?が度々発生した。



誰が、何時、どうしたかは分からない、しかし「真実」はある。

だが、時として「真実が正しい答え」とは限らない。

言い換えれば、「偽りの方が正しい答え」の場合が往々にある。

特に「人間関係」においては「偽りの方が多い世界」である。

会社組織は別であるが、時折「偽り」が正しい場合もある。

私の44年間の会社生活では、真実は時として「刃」にもな

り、相手を深く傷つける結果ともなり得た。

競争社会では日常茶飯事の事であるが、「自我丸出し」の争

いは醜いばかりか、自分も精神的に疲れるだけでなく、そん

な自分が嫌にさえなる。

「競争相手を蹴落とす」「自分に都合の悪い情報は流さない」

「他人(競争相手)の失敗を喜ぶ」などなど耳にするのも辛い。

もし、疲れない人がいればそれは「人」として何かが欠落し

ている人であろう。

私自身、「裸で付き合える事こそ、本当の友と成り得る」と

考えてきた。

本音の言える友こそ、自分にとって本当の友ではないだろうか。



ここでは、それが出来ない。

本音だけでの生活であるが、相手が理解できないし理解させ

られない「言葉の壁」がある。

英語でも満足に意思の疎通が出来ないのに、多くの民族の言

葉を使いこなすのは至難の業である。



もし、それが出来ればかなり楽に「人間関係」が確立できる。

2~3の人には英語で対応できるものの、なかなか本心を伝

える事は難しい。(表面はこうだけど本当は、と言うような表現)

本人の知らぬ間に道具を勝手に持っていく。

知らずにいれば何時までも返さない。

中には、「これは買った」と言うものまで出てきた。

建設に従事した者たちが、勝手に売ってしまったと言う事に

やっと気付いた。

怒れば村へ帰ってしまう。

そうなれば、またまた建設が遅れる。

「ムカムカ」っとなるのを「ぐっと」こらえて「今必要な数

はあるのか?」と聞くと「ティキツァ:問題ない」との応え。

「ほっと」する。

しばらくして、「スッコップとツルハシが各2本ずつ居るか

ら買ってきてほしい」との事。

直ぐ前に「問題ない」との応えは、5分後に無残にも打ち砕

かれた。

各6本買ってあったが3本ずつしかない。

スコップだけではない、他の工具も同様に初めに買った数の

半分くらになっていた。

2年がかりでの建設中に、約2倍の工具を買った事になった。

こうした事が、殆ど毎日のように発生する。

「新米の現場監督?は」結構疲れる。

「誰が売ったとか幾らで売った?」などは聞くまでも無く、

話す作業者は居ない。

買う方も、買う方である。

誰の物か知っていて買うのだから始末が悪い。

しかし、「これで良いはずはない!」

ミナに誰が幾らで売ったのか聞いてみたが、「聞かない方

がいい」と止められた。

?????????・・・・・・・

真実はある。だが・・

ここで真実を探求する事は出来るが、それが何になるのか?

分かったところで「どうにもならない」事は明白である。

犯人を解雇出来るのか?(複数人いるらしい)

工事が出来なくなるだけである。

自分の管理不行き届きを、悔やむだけである。

「くっそ」と「こらえる」。

そのためにどれだけの「がまん」が必要か、計り知れない。

日本であればとっくに「切れている」ところである。

しかし、ここはネパール。

切れれば「全てが終わり」である。

「忍耐と寛容」の二文字が脳裏を駆け巡る。

「ぐちゃぐちゃ」になった頭を抱える日が続く。

それでも「支援を続ける」・・・・・・・・・

ここはネパール

ここはネパール

ここはネパール

それだけである。

ネパールの習慣: 寝る時の衣類は昼間と同じ・・

ここネパールの山岳民族の間では、農作業や家づくりを

した後、衣類を着替えることはない。

そのまま「ふとん」の中に潜り込んで寝る。

朝はそのまま起きだして、洗面や髪を洗う。



しかし、こうした習慣が風邪を引きやすくしている事も

事実である。

一旦「風邪」を引くとなかなか治らない。

少し良くなったら直ぐに外へ出てゲームや話に夢中になる。

最低、上着やズボンは脱いでから「ふとん」に入るよう

にすればいいのにと思うが、なかなか直らない。

この習慣はシンドバルチョーク地方だけは確認しているが

他では反対に全ての衣類(冬でもパンツとシャツ)を脱ぐ

地域(ランタン地方)もある。

日本で言う「寝間着」とか「パジャマ」のたぐいはない。



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  1. 2010/05/22(土) 18:58:05|
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ネパールバンダは国を変えられるのか?‏

5月12日(水)天気:快晴 気温:23℃ 湿度:38%



今回は、5月1日から始まったネパールバンダ(ストライキ)

についてお知らせしたい。

バンダとは、日本で言う「実力行使」の事で、個人・政党を問

わず実施される。交通機関から会社や店など全てが休みになる

ものと、交通機関だけが休みになる場合の2種類がある。



例えば交通事故の示談の場合でも地域バンダ(事故のあった道

路の一定区間が封鎖され店や会社は開いている)が実施され、

一本しかない道路を封鎖されればその日一日は身動きが取れな

い事になる。

封鎖された区間を歩いて乗り越え、再びバスで目的地までとい

う具合である。

もし、自家用車やトラックが走れば街の人々が「石やレンガ」を

投げて車を壊してしまう事が度々あるので要注意である。

勿論運転手は怪我や、ひどい時には死亡する事さえある。

しかし警察や軍隊は何も出来ないのがネパールバンダである。

こんな時には付近に近づかない事が懸命であろう。

旅行者が怪我をする事もある。

1月ほど前のバンダではデモ隊を見物に来ていた日本人旅行者の

顔にレンガが当たり、大怪我をした例もある。

大使館でもメールなどで近づかないよう呼びかけているが、旅行者

はただ「珍しい・面白い」だけで見物に行くため、事故が起こる。

今回のような政党のバンダの場合は、議会での話し合いが付かない

時に実施され、日本のように議会を欠席するより、まずはバンダと言

う訳である。

マオバティーパーティが「総理大臣と内閣」の総辞職を求めたバ

ンダでは、何時解決するのか誰にも予想出来ない。

ここでは「力の在る者が勝つ」、民主主義など全く無いと言っても

過言ではない。

今日で12日目であるが、ストライキは一応中止になったものの、

また何時ストライキが実施されるのか、皆目分からない。

ストは終わってもデモは頻繁に行われ、投石や店の破壊など正に無法

地帯の状態である。

街ではガソリン・プロパンガス・生鮮野菜をはじめ、生活に必要

な「水」までもが底をついてきている。

街で暮す人々は家の下に12000ℓ程度のタンクを持っていて、

タンクローリーで水を購入している。

(ちなみに12000ℓは現在3500Rs:3000円程度)

4人家族だと毎月2回は購入することになる。

その生命線とも言える「水」を運ぶタンンクローリーがバンダで動かず

車やトラックが動かない事や、カソリンの値上げと品不足から、配水が

間に合わないのが現実である。

さらに、生活に必要な食料品からガソリンまで、とても高い値段(普段の

5~7倍)での買い物になる。

(ここネパールでは水道なるものは極一部の街にしか設置してない)

多くの人は、街の中にある共同水場に深夜から列を作って水を持ってくるが、

シャワーや洗濯の水までは入手出来ない。

従ってシャワーや洗濯の出来ない日々が続いている。

ガソリン・プロパン・石油はインドからの輸入だが、備蓄はほとんどない。

野菜や果物もインド国境近くのタライ地方から運んでくるため、バンダが

あれば、これらもストップし翌日には値段が上がるというわけである。

極少量の野菜や果物は近隣地域のものが入るが、カトマンドウまではバンダ

の終わるのを待って運ぶけれど、極めて少ないため「焼け石に水」の状態で

ある。



添付写真はストライキの終わった2日のデモ隊によって「ひっくり返された」

政府役人の車である。(5月9日撮影)





ネパールの習慣:食事の後片付けは何時?

山岳民族の多くは、食事後の後片付けはしない。

包丁やまな板(今まで使った事がない)は使ったままで洗う事さえ

しない。

食器類は、次に使う前に洗う。

使わないものは何時までも「汚れたまま」で放置してある。

冬場はいいが、夏場には水場に集めた食器に「はえ」が集って大変

である。

ミナも同様の考え方であるが、現在一生懸命教えているところであ

る。

ミナは「今使わないのに、なぜ洗うのか?」と言った疑問しきりで

ある。

洗濯物も同様で、着るものが無くなると洗う。

長い間の習慣を変えるのは、なかなか難しいのが現実。

無精者の私でも、見かねて洗濯や後片付けをする始末である。

ゆっくりと進めて行かねば・・・・・・・・

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  1. 2010/05/14(金) 13:56:50|
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病は気から?

5月02日(日)天気:快晴 気温:23℃ 湿度:50%



昨日は、ここでもメーデーの式典があり、首都カトマンドウ

には多くの労働者が終結。

過激なマオバティーの人々は軍隊との衝突もあり、一般観光客

には異様にさえ思えるデモ行進が続いた。



さて今回はネパールの人々が、病気についてどんな考え方を持

っているのかをお伝えしたい。



以前「ネパール通信」で私の家を作っている職人が10

日間ほど働いて急に亡くなった話をお伝えしたが、死の

直前まで働いているここの人々の考え方が理解できない。



昔から日本では「病は気から」と言う「ことわざ」があ

るが、ここでは「ことわざ」ではなく、実際にそう思っ

ている。

ミナのお父さんがラマであることから、村人の中で病気

の人が出るとまずラマに「元気になるお祈り」をしても

らいにやってくる。

これで、「気」の方はOKと言う訳である。

その上で、お金があれば「医者」に見てもらい「薬」を

飲み療養するかと思いきや「酒」を飲みに行く。

女性でも結構「酒:地酒のロキシー」を飲む。

従って、「お祈り」をしてもらう前に「薬」を飲む事は

極めて少ない。

街で暮らす人々はそうではない。中には「お祈り」をし

てもらう人もいるがこの方が少ない。

病気の半分以上は「気」または「神様」が原因している

と考えている。

確かに、気力は病気を治すのに必要だが、ここまでの考

え方は日本にはない。

「薬」を手にする事が出来ない人々の「知恵」なのだろ

うか?

ただし、「怪我」や「やけど」は別である。

私もトレッキング中に薄汚い布で包んだ2歳くらいの子

供を抱えた母親に「やけどの薬はないか?」とせがまれ

た事があったが、トレッキングに「やけど」の薬を持っ

ていく人は少ないであろう。

(上半身をひどい「やけど」:熱湯をひっくり返したそう

である)

この母親は10Kほどの山道を歩いて、トレッカーを探

して「薬」を貰おうと走り回っていた。

何も出来ない自分が情けないと、つくづく感じた日であ

った。

帰りに「やけどの子供」はどうした?と聞くと「亡くなっ

た」との事。

さらに、ここでの病気の多くは「風邪」や「下痢」に油

のとり過ぎによる「胃もたれ」が主で、後は怪我である。

旅行者などは、インドからの帰りにビールスが起因する

下痢や吐き気などが多く、ここで感染したものではない。

しかし、ここでもたまにではあるがビールスによる下痢

がある。

でも「点滴と抗生物質」で直ぐに回復する。

これを長い間ほかっておけば身体は衰弱し、動くことが

できなくなるから要注意である。

まれに、マルシャンディ川の水で肝炎になる人がいるが、

この川の事はかなり情報が行き届いていて「肝炎」になる

人は年々減っている。(川の水に雲母が溶けている:ろ過し

ても取れない)

添付写真は「たむし」の治療(軟膏で)をした村人が私に

ポップコーンを作っているところ。

ネパールの習慣:私物?

ここネパールの山岳民族の間では、スリッパ・衣類・食器・

女性の小物にいたるまで「私物」と言う感覚がないのか、

誰からも借りるし貸す。

勿論、男性が女性の衣類を借りる事はないが、生活に必要

な物は全て貸し借りでなりたっている。

先日もミナの服と同じものを隣の娘さんが着ているのを見て

「あれはミナと同じだね」と言うと「お父さん、あれは私が

貸した服」と言う。

反対に、ミナが今まで見たこともないカバンと服を着ている

ので「誰の服?」と聞くと「下の家の友達の服とカバンだよ。」

と言って悠々として出かける。

我々からすればちょっと「はずかしい」感じがするが、ここで

は当たり前のようである。



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  1. 2010/05/07(金) 16:33:22|
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プロフィール

筋田 雅則

Author:筋田 雅則
20代半ば、岐阜県山岳連盟の
カシミール遠征隊へ招聘
その帰り、初めてネパールへ立ち寄る。

その後、ネパールの同宿の山仲間と、
「学校づくり」を開始し約30建設
ネパール支援を何十年も繰り返し、
定年退職後、ネパールへ移住。

現在はカトマンドゥ在住、
ラムチェ村を中心にボランティア活動を行う。

ブログでは、ネパールでの
ボランティア活動報告を通して
生きた現地情報をお伝えしていきます。

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